幼馴染みの女の子が、脳幹出血で倒れた。

植物状態で、意識が無いらしい。

私の母親が中学時代からずっと仲良くしてた友人の娘で、私より三つか四つ年下。浪人していて、某国立大を目指していた。
最近はずっと一緒に遊んでなかったけど、近所に住んでいるから、勉強を頑張っているらしい事は聞いていた。二月末に試験を受けて、どうやら第一志望の国立に合格したそうだ。

倒れたのは、まだ合格発表を聞く前。
事前に症状があったわけでもなく、本当に突然の事だったらしい。今日彼女の父親(つまり私の母親の友人)に、たまたま会って事実を知った。
脳幹出血は、脳出血の中でも一番厄介な部類で、医者にはもう諦めろと言われたそうだ。事実、救急車の中で呼吸は一度止まったらしい。それでもなんとか一命を取り留めて、今は脳神経外科のベッドの上で、機械によってやっと生かされている。

一番行きたかった大学の入学式が今週末にある。
彼女の両親は新幹線に乗って、式に出席しに行くそうだ。そして学生証を貰い、そのまま休学の手続きをする。
そうすれば、彼女が元気になった時、大学に通う事ができるから。

この世に、一つとして不要な命は無いと思っているけど、どうして真面目に頑張ってきた彼女がこんな目に遭って、生きている価値が無いような悪人がのうのうと生かされているんだろう。
そう思わざるを得ない。

神様が一体何をお考えになっているのか、きっと死ぬまでわからないんだろうけど、(死んでもわからないのかも。)彼/彼女はとても残酷だ。よく、それは私たちの生まれながらに背負っている罪のせいだと言われているけれど、それにしてもだ。

彼女の父親が言っていた。
「生きているだけでいい。毎日ごはんを食べて、おいしいと思えたらそれだけで幸せなんだ。」

就活を続けるうちに色々な事がわかってきた。
内定よりも大切な事がたくさんあって、きっと私はそれらをいっぱい手にしているし、これから手に入れる事ができる。

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