すっかり記録するのを忘れていたが、四月になった途端に選考がトントンと進み始めた。

以前撃沈したと書いたポーラ化粧品本舗の筆記試験は、なぜか通過。「あ…あれっ…。」といったところだ。
あれで受かるなら、周りがよっぽど馬鹿だったか、会社がものすごく寛容なのか、試験と同時に提出したプロフィールシートの出来が異常に良かったかのどれかであろう。
次からは何回かの個人面接らしいが、既に一回落ちた人の気分なので、恐れる事は無かろう。言いたい事を言うまでだ。

そして大問題の集英社の一次面接だが、これも通過。
こちらは「なんと!!!」といったところ。激戦の出版業界で内定を貰えるなんて最初から思ってもいないので、妙に強気な態度で臨んだわけだが、逆に良かったのだろうか。
そろそろ人数も絞られて来るので、このBROGに書く内容も注意せねば。

そしてそして、化粧品二社。
ファンケルと花王のエントリーシートも通過。不気味な程調子が良い。

就活の目的は、「内定」を取る事ではない。
それは活動を始める前から色々な所で言われていたことだが、自分の中で噛み砕いて理解できるようになったのは、最近の事。問題は、活動を続けるうちに礎とするべき「目的」。固まりつつあるような気もするが、まだ石と呼べる程ではない。

…とまあ、就活ネタはこんな感じ。

母が、脳幹出血で倒れた例の子の見舞いに行って来たそうだ。
相変わらず意識は無いらしい。しかし目はうっすら開いていて、左目だけはぐるぐる動き、右目は黒目が奥にいってしまっているようで白目状態。

人間の目玉の動きというのは、普段意識してはいないが、何かを見ようとしている時とそうでない時とでは、全く異なるそうだ。
例えば、夢を見ている時など、まぶたの奥で目玉が動く事があるが、彼女は丁度そんな感じで動かしていたそうだ。脳の中で何らかの反射が起こってそうなっているのだと思うが、見てて非常に痛々しかったと言う。

彼女の母親は、白目を向いて横たわる娘の為に、絵本を読み聞かせているそうだ。豊かな色彩を見せて、脳を刺激しようという思いからである。
この話を聞いて、私はふと思ったのだが、果たして植物状態にある患者は自分の状態を認識できているのだろうか。
一般に「脳死」と言われる状態は、深い昏睡、瞳孔の拡大・固定、脳幹反射(呼吸などを司る)の喪失、あと脳波が平たん、自力で呼吸できないなどといった状態だったと思うが、これと照らし合わせると、彼女はかろうじて自力呼吸できているし、瞳孔も正常だし、何より脳幹がまだ生きている。脳死ではない。

しかし、昏睡はどうなのだろうか。
辞典で昏睡を引いてみたのだが、「ひどい病気や薬物などで意識を失って、なかなか覚めない状態が続くこと。」と書いてあるだけだ。医学書にはもっと詳しく供述されているのだろうが。
この場合、彼女は自分の力で体や瞳を動かせないだけで、意識自体はあるのではないだろうか。

もしそうだったら、それは地獄だ。動かない箱に閉じこめられているようなものである。
何しろ痒い所があっても掻く事もできない。痛い所があっても告げる事もできなければ、自分で解消する事もできない。「痛い。痛い。助けて。」と思うしかない。想像するだに恐ろしく、辛い世界だ。

現在、世界中に、どれくらい植物状態になった患者がいるのだろうか。

そんな事、今まで考えた事が無かった。でもその患者と、患者の家族を含めると、きっと莫大な数の人々が大変な思いをしており、同じ数の苦しみがあるのだろう。

25メートルプール一杯分の水の中にパチンコ玉を落として、目をつぶったまま片手ですくい上げた中にたまたまその玉が入っていたという位の確率が、人間が受精する確率だと言われるそうだ。
私たちが生まれる時に既にそれだけの確率が入り込んでいるのに、私たちがたまたまこうして何事も無く生きていられるのは、その確率にさらに同じだけの確率をかけた位のものすごい確率なのかもしれない。

彼女のような人が病気になるのは、何かに気付け、と誰かが言っているからのような気がしてならない。

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