結果が全てか否か。

2005年4月25日
何日か前に結果が全てだというような事を書いた。

それに関して痛烈なコメントを頂いた。やはり人に「あなたの考え方が嫌いです。」と言われるのは、とても辛い事だ。

しかし私の「結果が全て」という考え方を採用するのであれば、ここに書いた事が原因で人からバッシングを受けようとも、私が一体どういう経過を辿ってこういう考え方をするに至ったかも、読む人にとっては関係無い。他人にとってはここに書いてある事(結果)が全てであり、私が普段どのように人と接しているかとかどういう経験を積んだかとか(プロセス)の全容はわからないのだから。

ちなみに、どうして私は「結果が全て」と書いたのか。

それは就活を続けるうちに、多くの面接官から教わった事だからだ。これは確かに世の中の真理ではない。でも世の中の一側面ではあると思う。

面接官は全くの他人であり、普段の私の事なんて知る由も無い。でも彼らとしても、たった何回かの面接で学生を判断するしかない。じゃあ彼らは何を頼りにして私を判断したのだろう。私が履歴書に書いた事、私の面接中の言動・態度、筆記試験の成績である。この三点だけだ。たった三点。

私を愛してくれる恋人・友達は、皆この三点以外で私を判断している。私のどこが好きでどこが嫌いなのか詳細までは知らないけど、見放されていない点を考えると、総合的には好きが上回っているから関係を維持してくれているのだろう。つまり私にだっていいところはあるという事だ。

しかし、そのいいところを面接官に確実に伝えようとするのは至難の業だ。理想を言えば、私と半年位山奥の保養所で寝食を共にしていただければ、と思う。でもそんなのは無理。つまり、彼らとしても無理矢理物差しを作らざるを得ないわけで。その物差しは無理矢理作られたものだから、絶対的に信頼できるものではないわけで。(というか世の中の事全てを絶対的に判断する事なんて不可能なんですが。)

それでも選ばなくてはいけないのだ。基準は限りなく公平に近くしているのかもしれないが、それでも不公平な基準である事は確実だ。面接は不公平なのだ。そしてそこで選ばれた人(つまり内定した人)が立派な人だとも言い切れない。確かにある意味では立派な人なんだろうけど、ある意味ではだめな部分だってあるはずだ。しかし、そこには紛れも無い事実がある。選ばれた人と選ばれなかった人がいるという事実だ。これは確実な事実であり、客観的だ。

そう、問題は客観的かそうでないかという事だ。

どちらが正しくて、どちらが正しくないかという事ではない。

結果は非常に客観的である事が多い。結果は数字に置き換える事が多いからだ。そしてプロセスというのは多くの場合、主観的である。自分しか知らない部分があるからだ。

だからといって、プロセスはあっても無くても一緒で、結果だけが正しいという主張をするわけではない。そんな主張をする奴は私だって嫌いだ。どんな時でも自分の頑張ったプロセスは自分で知っておきたいし、大事にしたい。

ただそのプロセスをいざ他人にわかってもらうのは難しい。二者(プロセスと結果)があったら、人は多くの場合(もう一度言っておくが、例外はいつだってある。)、結果を優先しがちだからである。万人が受け入れやすい客観性があるからだ。

つまり私が言いたいのは、「結果が全て」という思想が正しいか正しくないかではなく、「結果が全て」というのが世の中のある一面では真実だという事である。

私が嫌なのは、自分にできる最善の努力(プロセス)をしなかったのに、満足できない結果に対しては目を瞑り、「世の中は結果じゃないから。」と自分を擁護しようとする姿勢だ。

どうしてそういうのが嫌いなのか?

自分がそうだったからである。そして今もたまにそういう事をしているからだ。

自分が正しいわけではない。いつだっていい結果ばかり残せるわけではないくせに、そういう自分は棚に上げて、次の瞬間には結果だけで他人を判断している自分がいる。結果の方が目に付くからだ。いつでも他人を総合的に判断しろ!と言われたら、私は甚だ自信がない。それは私じゃなくてもそうだと思う。

だから私は自分を判断してもらう時に、結果だけで判断されても仕方の無い事だと思っている。それはとても辛い。でも自分だけはプロセスを知っているんだから、いつでも自分だけは自信を持てるプロセスを常に作っていたい。自分にだけは嘘がつけないから。主観的な事実も、自分の中だけなら、他のどんな事よりも客観的だ。

それはそれとして、このBROGを書いていて初めてひどく落ち込んだ。結果で判断されていいと言っているくせに、ここに書いた事(結果)で人に自分自身を否定された時はやはり落ち込んでいる。

「結果が全て」

ある種の真実だとは思うが、好きか嫌いかで言えば、決して好きではない。好きな人なんていない。

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