夏(初夏含む)は私の一番好きな季節だけど、この時期は最も家事をするのに適していると思う。

汗だくになって洗濯物を干して(私はまず室内で干すタイプ)、ぶら下がったそれらをベランダに吊すためにガラス戸を開ける瞬間というのが、とても好き。

私の住んでいる地域が特に風が強いというせいもあるだろうけど、ガラッと扉を開けた瞬間に吹き付ける風と日差しを浴びるのが気持ちいいのだ。家事はそんなに面白いものではないが、考え方と工夫次第でいくらでも楽しくできるのだと思う。

私は洗濯をしながら音楽を聴く。ジャンルは様々。昔集めまくったバンドのハードロックも聴くし、TKファミリーも聴くし(古いなあ!!)、ユーロビートも聴く。私にとって家事をする時間(掃除機をかける時間を除く)というのは、音楽鑑賞のひとときなのだ。

そんなわけで今日もノリノリで(踊りながら)シーツとか洗ってたのだが、ふと思い立って吹奏楽部時代の録音テープをかけてみた。

私は中・高ずっとパーカッションだったので、どの曲を聴いても自分の音がハッキリわかる。(木管・金管の人だったらソロじゃない限り、なかなかわからないよね…。むしろ一人が目立ってたらだめじゃんって感じだ)当時はつまらんと思ってたけど、今考えるとなかなかおいしいパートだったのかもしれない。

考えてみれば、私はチアリーディングだの吹奏楽だの、ハッキリ数値化できる基準の無い団体競技ばかりやってしまった。これらの特徴というのは、一人が頑張ってもだめってこと。同時に誰か一人が頑張ってなかったらだめとも言える。つまり問題やいざこざが起きやすいのだ。まあその分成功した時の喜びが大きいので、青春してるぜ感も高いのだけど。

色々なことがあり過ぎた中学・高校時代だったのに、今こうして当時の曲を聴いてみるまで思い出せなかったようなことが多くて、ということは、もう完全にあの頃が過去になってしまっているのだろう。

市内からほとんど出ること無く、毎日毎日同じような生活ばかりしていて、でも日々の密度というのは今よりもずっと高くて、悩みや苦悩も今よりずっと多くて。一事が万事大問題のような気がしていたし、私以外の皆も同じように考えていて、今考えると「くっだらねぇ!」と叫びたくなるような問題について、頭付き合わせて何時間も話し合っていた気がする。

あの頃「死んでしまおうか…」と一瞬でも考えてしまった(本当に一瞬だけど)問題が、今でも残っているかというとノーだ。どれもこれも大学に入学した瞬間に消えちゃう問題だったのに、何しろ当時は世界が狭かったから、ずっと悩みは続くだろうと思いこんでいた。

こんな風に過去を客観視できる瞬間がどんどん増えていって、それらがおしなべて美しいと感じる年齢にそろそろなるのだろうか。

何もかもわかりきったようなしたり顔で「あの頃は…」と思い返す老人になるのも嫌だけど、いつでも目の前の問題に全力でぶつかりまくって、過去・現在・未来の境界など見えない若者でい続けるのも嫌だと思う。

夏なんだか春なんだかわからない初夏が、ずっと続けばいいような。

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