知り合いが結婚することになった。

この知り合いというのは、私が今のバイト先に入店したばかりの頃、社員として教育してくれたおねえさんだ。おねえさん(仮にRさんと呼ぼう)は夢を抱いて地方から出てきた。大学を出たものの夢は叶わず、学生時代から続けていたバイト先に就職した。

今回の結婚のキッカケは、おそらく「できちゃった」だろう、と私は推測する。

もう一人。私が小学校の頃から仲良くしている友だち(仮にYちゃんとする)は、ずっと近所に住んでいて、私とそこまで変わらない人生を歩んでいた。それが、こう言ってはなんだが本当にどうしようもないオトコの子を孕み、今はどうしているのやら。同じ校庭で一輪車を練習し、同じ中学の制服を着て、同じ漫画を一緒に読んでいたのに。

私はね、人生には「グローバル・スタンダード」のようなものがあると長い間思っていたんだ。日本だけでなく世界中の人が、「小→中→高→大→就職→結婚→妊娠」という道を歩むのだろう、と。自分も当たり前のようにその流れに乗るのだろう、と。で、途中でドロップアウトしちゃう人の人生がちょっと稀なのだろう、って。

参考書をいつも見て勉強していた私だから、いつでも「お手本」たる何かが存在するような気がしていて、世の中を二分化していたんだ。概念でしかない「お手本」たる生き方と、それに近付こうとする自分の「人生」を分けて考えていた。でも「お手本」(グローバル・スタンダード)なんて本当に概念でしかないということを、最近、頭ではなく実感として理解したんだ。

もう一人。Uちゃんというこれまた中学時代の友だちがいる。この子には高校の頃から付き合っている医大生の彼がいるのだが、医大に入るまでに何年も浪人したから、彼が医大を卒業して研修医期間を終えて立派に医者になるにはあと5年くらいかかる。そして本人には絶対に言えないし言わないけど、Uちゃんと彼はそのうち別れてしまうと思う。Uちゃんとその彼の人格に何の問題が無くても、二人の相性がたとえ抜群であっても、結婚ってたぶんそういうもんじゃない。

そう。「お手本」たる素晴らしい恋愛を誰もが経た上で結婚するのだろうと、これまた幼い私はずっと考えていたんだ。素晴らしい二人は、抜群の相性を持つ二人同士で、何年も付き合って、その気持ちが最高潮に達したころ、男から女にプロポーズする。それが「お手本」で、たとえ諸々の障害(就職のタイミング、引っ越しなど)があっても、その障害に負けてしまうってことは「お手本」たる愛じゃないんだ、って。

でも、そうじゃないんだ。

「どうしようもないこと」が稀なのではなく、その「どうしようもないこと」を排除した「お手本」たるものがそもそも稀な存在なんだ。稀どころか、どこにもない。私の人生も「お手本」にはなり得ないんだ。

これから一緒に生きていきたい人(←結婚相手という狭い意味ではない)を探すなら、もう夢みる少女時代の基準では選べない。友だちも、恋人も、家族も、全てはそう。今、私の周りには、魅力的な人々がいっぱいいるけれど、この人たちはドロップアウトしてもちゃんと生きていこうとするかしら?と。今、イイ感じに見えるその人たちのイイ感じっぷりは、単に安定した(ように見える)基盤の上のものではないよね?と。

問題は、急にすべてを失ってもやる気を無くさずに立ち上がれるか。

私は、準備OK。

-----------------------------------------------------------------

プチ引きこもり状態。本読むか、論文書くかしかやってない…。
ともかく、本日の備忘。

●卒論向けBGM。

難しいことを考えるときはインストゥルメンタルがいいなーと思ってはいたが、卒論執筆にうってつけなのは、ジャズでもピアノソロでもなく、ゲームのサントラ!!これに限る。

本日は、NTT出版から出てる『ロマンシング・サガ3』オリジナルサウンドトラック。
「四魔貴族バトル?」とか「術戦車バトル」とか、とにかくバトル系がいいことに気付く。オラオラー!!と書けるから。

ゲーマーを経ておいて良かったなと思うのは、我が家に当時の私の趣味でゲームのサントラが結構あること。ちなみに、私はあの大御所・植松伸夫も好きではあるが、どちらかといえばロマサガシリーズの伊藤賢治、クロノの光田康典寄りである。(音楽詳しくないのに、こんなとこだけ妙に知っててどーする、自分。。。)

ダダダダダダダダ…っていう、あのイントロも好きだけどね。
(↑これだけでわかる人いるのか?)



●リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』(紀伊国屋書店)

なかなか手強い本。
結論としては「われわれは生存機械−遺伝子という名の利己的な分子を保存するべく盲目的にプログラムされたロボット機械なのだ。」という一言に、尽きる。

これが1980年代に過激かつ論争的な本だと騒がれたのも、かなり納得。人間を遺伝子レベルで見ることにかなり好意的な私でさえ、むずがゆいものを感じるのだから。

ただ、著者が「学生が動物学以外のことを勉強するなんて信じられない!」と語るくだりでは、思わず苦笑い。私が著者のもとで研究を行う学生だったら、さぞ気に入られることだろうな、と。(ちなみに、私の現在の専攻は動物学ではないが。)

最近、一度に何冊もの本を"同時読み"しているが、健全な肉体と健全(たぶん)な精神を持つ23歳の女子が、一度に読んできちんと理解できる最大数が知りたい。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索