世界の一大事

2005年11月16日
恋にとち狂っていた昔(今も?)に思ったことなのだが。

どれだけ本人たちがロマンティックかつ劇的な恋をしていたところで、そんなことは世間の知ったこっちゃないのである。たとえば私がジュリエットで、毎日ロミオのことを想って胸を苦しくしていたとしても、私の隣の友人は「今日、夕飯何にしようかしら?」などと考えていたりするのだ。

クリスマスシーズンに向けて、我がバイト先は、新しいお菓子を用意したり店内を飾り付けたりして、準備に追われている。お店にとっては年に一度のビッグイベントで、まさに「世界の一大事」なのだが、ふと我にかえると、たかがちっぽけなカフェの「お祭りごと」に過ぎない。私はお店で扱うコーヒー豆の勉強会を開いたり、新しく出るお菓子のディスプレイマニュアルを作成したり、それぞれの〆切を山ほど抱えているのだが、その大変さを人に話したところで一体何になるのだろう。

大切なのは、どれだけ自分にとって「世界の一大事」たることでも、それが他人には所詮「お祭りごと」に過ぎないということを、いつでも理解しておくことだろう。

自分の話を他人にとっても面白いに決まっていると思いこんで話をしていると、ふと、友人の冷めたような視線に気付くことがある。ただ、不思議なもので、友人や恋人が自分にとっての「世界の一大事」を、私が所詮「お祭りごと」だと思うであろうという前提で話をしているのを聞いていると、「もっと聞きたい。」と私は思う。

さらに、補足。

人間は身勝手だから、大好きな人が自分の「世界の一大事」を嬉しそうに語るのを聞くのは、許せたりもするのだ。そして、私が私の「世界の一大事」を照れたり怒ったり喜んだりしながら話すのを、「そっか、そっか。」と嬉しそうに聞いてくれる人たちがいる。それって、実はものすごい尊いことなのだろうな、と。

ただね。

私の大好きな人が「世界の一大事」たる一日の仕事を終えて、でもそんなことは何も無かったかのように電話をくれたりメールをくれたりすると、私もどれだけ大変な一日を送ったとしても、何事も無かったかのような声で「おつかれ〜」と言ってあげたいなと、今は思うのだ。

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備忘。

●本日の卒論向けBGM。

HANK MOBLEYの『DIPPIN’』
どうやらジャズ界ではとっても有名なCDらしい。

自慢じゃないが、ジャズは今までまったく聴かなかったし本当に疎い。が、そろそろ聴ける年齢になったのか、にゃはーと癒される。イイ。私は今まで何をしていたのだろうか。

しかしジャズを部屋で聴いていると、ほとんど条件反射的にエロい気分になってしまうのだが、どうしたらいいのだろう?


●自家製牛丼(もうチェーン店に頼らない)。

牛切り落とし、長ネギ、しいたけ、しらたき、
お好みで榎茸。

鍋に、酒と醤油と砂糖を入れて材料を煮詰める。味が染みたらほくほくごはんの上に。これで終了。素敵だ。簡単だ。レパートリーに加えよう。

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