the thoughts of the day

2006年2月3日
平凡な一日。

朝からバイト。よって、暗いうちに起床。窓の外を見ても、寝る前と景色がまったく変わっていないので、あまり寝た気がしない。恋人より愛しいハロゲンヒーターのスイッチを早速ON。PCの電源もON。温水で髪を濡らしてブロー。念入りに洗顔。愛用の化粧水でパッティング。そうこうするうちに起ち上がったPCのモニターを眺めながら、コーヒー牛乳を飲む。

ペアで揃えたばかりのマグカップは、眠い朝の味方。取っ手の部分がハート型で、色は赤と白。表面に愛のメッセージ(イタリア語)入り。かわゆいなあ。これにドリンクを注いで、うぐうぐと飲むと、朝からちょっとだけやる気が出る。化粧水が浸透したら、これまた愛用の化粧下地を塗って、その上からコントロールカラー(ピンク)を塗って、ファンデーションを塗って、パウダーをぽんぽんとはたく。自分でも思うが、女というものは、顔に色々と塗りすぎだ。

作り過ぎた夕飯の残りをお弁当箱に詰めて、出発。こういう日はイイ。朝ゴハンを買わずに済むからだ。誰が何と言おうと、朝は「ラヴ・パレード」(byORANGE RANGE )を聴く。もう四ヶ月くらい、聞き続けている。私は、一度気に入ると、三年は飽きずに聞き続ける。人っ子ひとり歩いていない郊外の道を、Oh、ベイベー!とハミングしながら軽快に行く。誰もいない電車の中で朝ゴハンを食べる。

バイト先にて。退職が近いゆえ、引き継ぎに追われる昨今。辞める前に新人を朝のエースに、と思って色々と教えるものの、木を見て森を想像させた方がいいのか、森を教えてから木を見せた方がいいのかで、休憩時間中も悶々と悩む。飲み込みの早いコはいるものの、そういうコにしか教えられないようでは、この先(社会人になってから)、やってられないはず。真に頭の良い人とは、頭の良い人と話ができる人じゃなくて、頭の悪い人もわかるように話ができる人のことかしら、と思ったり。

コンビニで買ったオムライス(デミグラスソース添え)を持ち込んで、後輩と仕事トーク。彼女は5つ年下で、18歳だ。私が何かを話すと「そういうもんですか。りんさんは大人ですね。」などと、のたまう。色々な話を聞きたがって、私にせがむ。5つも6つも年上の人を見る視線は、かくも眩しい光に満ちているのか。それを鑑みると、彼女よりほんの少し大人かもしれない私は、普段、どのような光をたたえて6つ上の恋人を見ているのだろう。自分がいくつになってもまだまだだと思う感覚は、私も彼も同じなのだろうか。

勤務後、野暮用を済ませて帰宅。玄関を開けると、イイ匂い。母が一人で夕飯を作ってくれることは、珍しい。帰って来たら当たり前のように部屋が湯気で満ちてて、食卓には好物が並べてあって…という生活が、ものすごく尊く懐かしいものだったんだな、と気付く。魚に添えられた大根おろしひとつとっても、重い大根を買ってきて、皮を剥いて、摺りおろして、という作業があることを実感できなかった当時、学校で起こった嫌なことや先生の悪口を食卓でぶちまけていた。今はそんな気になれない。

食器を洗いながら、母の話を聞く。うんうん、そうね、そうね、わかるわ、と頷きながら聞く。男女雇用機会均等法が施行されても、女から男へプロポーズできる時代になっても、嫁姑問題だけは無くならない。「銀婚式が近いのにお父さんと会えない。」とぐずる母に、そっか、お母さんはお父さんをとっても愛してるのね、と言い添えた後、ふと思う。彼女は、20代当時、限られた薪をどんどん燃やすように父を愛してしまって、残った愛は炭化して、ここにある。くすぶった愛を処理するのは、父の役目だ。私はなんでここにいるのだろう。

ようやく一人の時間が持てると、私は携帯を見る。「今晩は飲んできます!」という内容の留守電が一件。内容としてはそれだけなのだが、「えー、…というご連絡です。えー、また、のちほど連絡いたします。失礼します。」と、彼女へのメッセージなのに、まるで取引先の相手に残すような律儀な留守電だったので、笑う。笑ったところで、そうか、金曜か、と気付く。

愛用のマグに熱々のコーヒーを淹れて〆られれば最高だけど、明日の朝まで待とう。

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