りんの日本脱出記 〜極寒のヴェネツィア編〜
2006年2月16日
こんなことをここに書いていいものかどうか迷うが、イタリアに着いてからというものの、便秘気味だ。普段は薬をまったく必要としないほどに胃腸の調子が良い私なので、どうにも気になる。
それ以外にも懸念事項が。髪が妙にパサつくし、肌も荒れ始めている。規則正しい生活をしているにも関わらず、だ。一体どうしたことかと騒いだ挙げ句に出た結論は、馴染みのない土地の水と食べ物のせいではないかと。なんたること。
便が出なくても観光は継続される。本日は、最も楽しみにしていたヴェネツィアへ。
アドリア海の付け根という地の利を生かした海洋都市ヴェネツィアは、干潟に浮かび、網の目のように運河が巡る類いまれな水の都。本日のメイン・イベントはゴンドラの上で(女同士の)愛を語る、というもののはずだが、フィレンツェを発つ時点で雨が降っており、ヴェネツィアも、案の定、雨。テンション↓。しかも、寒い。
予定は未定とはいうものの、ゴンドラクルーズはなぜか予定通り運行され、船の上でアモーレを語るどころか、身を寄せ合って凍える始末。船を降りた後も寒さのあまり歯の根が合わないほどで、暖かいところへ行かねば、リストランテを探さねば、と、当初の予定より深刻な形相で昼食場所を探すことになった。
もうここでいいよ、という勢いで入店したお店は、カジュアルな雰囲気の魚介類を扱う店。ヴェネツィアでぜひ食べたいという使命に燃えていたイカ墨のパスタと、ピッツァ・マルガリータと、ミックス・グリルを注文。E molto buono(おいしい)!願わくば、道中、常にこういう食事をしたいものだ。残る使命は、ミラノにてミラノ風リゾット&仔牛カツレツと、パリで本場フレンチフルコースを召すことだ。果たして達成できるのか、今回のメンツを見る限り、なかなか怪しい。日本では恋人を「食いしん坊!」と罵っている私だが、こんな異国で他人から同じように思われるとはまったく予想していなかった。
ヴェネツィアの見所は、美術鑑賞をメインと捉えるミキティとまゆげ的にはやや少ないようで、サン・マルコ寺院くらい。しかし、ヴェネツィアは東方の影響を強く受けた土地だから、寺院ももちろん東方風味である。「ザ・西洋」な建築や美術を愛する彼女らのお気に召すかどうかがやや心配だ。
サン・マルコ寺院をかるーく冷やかし、その後、この極寒の地で有り余る自由時間をどう過ごすかが何よりの課題。ヴェネツィアはいわゆる観光地の中の観光地、という印象で、小さいお土産屋が本当にひしめく程にある。そのお土産の内容もほとんどが同じで、あまり芸が無い。大半は、仮面。なぜ仮面かといえば、毎年2月〜3月にかけて行われるカーニバルにて道化師など趣向を凝らした仮装で名高い都市だからだ。あとは、高すぎて手が出せないヴェネツィアングラスの工芸品。そして、17世紀に貴族の装飾としてブラーノ島で盛んになったレース編み。
今回の旅で明らかになったのが、金と天気がどうにかならなければ、海外旅行はあまり楽しくない、ということか。さくらももこが街ごと風呂敷に包んで持ち帰りたい、とまで語ったヴェネツィアなのに、私のテンションは常に下降しっぱなしで、とうとう集合時間まで回復することがなかった。旅行は、やはり、初夏のパァァッ…とした陽気の中、身軽な出で立ちで行うのが良いのだろう。そして、ぜひ付け加えたいのは、食べ物をこよなく愛するパートナーの存在だ。
14時解散→18時半集合という微妙な日程だったので、夕飯を食べ損ねそうになる。そんな、そんな、夕飯抜きなんてイヤッ、という不安に震える私を元気づけたのは、ホテルのすぐ隣のTrattoria(軽食を出してくれる、BarとRistoranteの中間の店)の存在だ。チェックイン後、転がるように飛び出して、ホットドッグとチョコレートを購入。それだけではもちろん足らず、深夜、ローマのスーパーで購入しておいたリンゴをかじる羽目になる。ああ、リンゴ。オイシイ。後で明らかになったが、この非常食用のリンゴにはかなり助けられ、今回の旅行中、なんと5回も食べてしまった。美食の国を巡っているのにこんなひもじい旅になるとは、一体誰が予想しただろうか。
そして、リンゴは便秘に効く、という素敵な事実も判明したのである。
それ以外にも懸念事項が。髪が妙にパサつくし、肌も荒れ始めている。規則正しい生活をしているにも関わらず、だ。一体どうしたことかと騒いだ挙げ句に出た結論は、馴染みのない土地の水と食べ物のせいではないかと。なんたること。
便が出なくても観光は継続される。本日は、最も楽しみにしていたヴェネツィアへ。
アドリア海の付け根という地の利を生かした海洋都市ヴェネツィアは、干潟に浮かび、網の目のように運河が巡る類いまれな水の都。本日のメイン・イベントはゴンドラの上で(女同士の)愛を語る、というもののはずだが、フィレンツェを発つ時点で雨が降っており、ヴェネツィアも、案の定、雨。テンション↓。しかも、寒い。
予定は未定とはいうものの、ゴンドラクルーズはなぜか予定通り運行され、船の上でアモーレを語るどころか、身を寄せ合って凍える始末。船を降りた後も寒さのあまり歯の根が合わないほどで、暖かいところへ行かねば、リストランテを探さねば、と、当初の予定より深刻な形相で昼食場所を探すことになった。
もうここでいいよ、という勢いで入店したお店は、カジュアルな雰囲気の魚介類を扱う店。ヴェネツィアでぜひ食べたいという使命に燃えていたイカ墨のパスタと、ピッツァ・マルガリータと、ミックス・グリルを注文。E molto buono(おいしい)!願わくば、道中、常にこういう食事をしたいものだ。残る使命は、ミラノにてミラノ風リゾット&仔牛カツレツと、パリで本場フレンチフルコースを召すことだ。果たして達成できるのか、今回のメンツを見る限り、なかなか怪しい。日本では恋人を「食いしん坊!」と罵っている私だが、こんな異国で他人から同じように思われるとはまったく予想していなかった。
ヴェネツィアの見所は、美術鑑賞をメインと捉えるミキティとまゆげ的にはやや少ないようで、サン・マルコ寺院くらい。しかし、ヴェネツィアは東方の影響を強く受けた土地だから、寺院ももちろん東方風味である。「ザ・西洋」な建築や美術を愛する彼女らのお気に召すかどうかがやや心配だ。
サン・マルコ寺院をかるーく冷やかし、その後、この極寒の地で有り余る自由時間をどう過ごすかが何よりの課題。ヴェネツィアはいわゆる観光地の中の観光地、という印象で、小さいお土産屋が本当にひしめく程にある。そのお土産の内容もほとんどが同じで、あまり芸が無い。大半は、仮面。なぜ仮面かといえば、毎年2月〜3月にかけて行われるカーニバルにて道化師など趣向を凝らした仮装で名高い都市だからだ。あとは、高すぎて手が出せないヴェネツィアングラスの工芸品。そして、17世紀に貴族の装飾としてブラーノ島で盛んになったレース編み。
今回の旅で明らかになったのが、金と天気がどうにかならなければ、海外旅行はあまり楽しくない、ということか。さくらももこが街ごと風呂敷に包んで持ち帰りたい、とまで語ったヴェネツィアなのに、私のテンションは常に下降しっぱなしで、とうとう集合時間まで回復することがなかった。旅行は、やはり、初夏のパァァッ…とした陽気の中、身軽な出で立ちで行うのが良いのだろう。そして、ぜひ付け加えたいのは、食べ物をこよなく愛するパートナーの存在だ。
14時解散→18時半集合という微妙な日程だったので、夕飯を食べ損ねそうになる。そんな、そんな、夕飯抜きなんてイヤッ、という不安に震える私を元気づけたのは、ホテルのすぐ隣のTrattoria(軽食を出してくれる、BarとRistoranteの中間の店)の存在だ。チェックイン後、転がるように飛び出して、ホットドッグとチョコレートを購入。それだけではもちろん足らず、深夜、ローマのスーパーで購入しておいたリンゴをかじる羽目になる。ああ、リンゴ。オイシイ。後で明らかになったが、この非常食用のリンゴにはかなり助けられ、今回の旅行中、なんと5回も食べてしまった。美食の国を巡っているのにこんなひもじい旅になるとは、一体誰が予想しただろうか。
そして、リンゴは便秘に効く、という素敵な事実も判明したのである。
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