歯科助手・Nちゃんと、4年振りの再会。

Nちゃんは高校のクラスメイト。卒業後、彼女は短大→歯科助手という道を、私は浪人→四大という道を辿り、なんとなく疎遠になって、ついに4年も過ぎてしまった。高校時代からプリティだったので、さぞや…と思って会ってみると、やっぱりプリティ。歯科助手さんは皆可愛い、という噂は多分まあまあ正しい。

地元のこじんまりしたイタリアンレストランの窓際席で、オードブルを食べ食べ、丸4年分の青春ダイジェスト、スタート。

「高校のとき、どんなんだったっけ?」「りんはねー…なんか、いっつも恋してた!」「う…。あとは?」「キャピキャピしてたよね。」「今と全然変わってない…。」「でもね、そのキャピっぷりがすごく自然でウマイと思ってたよー。」「どんなんや、それ(笑)。」などと話しつつ、かぼちゃのポタージュや、あつあつのタンシチュー・フェットチーネ添えを。料理も美味しい、話も美味しい。

「歯科助手の仕事ってどんな感じ?」「うーん…。」「嫌な患者さんとかいるの?」「いるいる。今日アイツだよー、誰が付くのー?とか裏で言ってたり。」「あははは!」「アイツ絶対カツラだよーとかも話すよ。」「うははは!」「しかもオヤジが多くて。あとは、子どもとお年寄り。若い男の人が全然いないの。」「50人に1人くらい?」「もっといないよ!勤め始めて3年経つけど、この人イイかも、って人は1人だね。」「わははは!」など、自分の知らない世界の話題はなべて楽しい。

Nちゃんと話してわかったこと。

私はある大学に行きたくて、そのために浪人までした。バンカラっぽい雰囲気が自分に合っているように思えた。結局、第一志望は通らず、場違いみたいなオシャレっぽい大学に進学することが決まった(余談だが、今となっては満足している)。さて、入学後。強くなりたかった私は、空手部に入るつもりだった、が、何の運命の悪戯か、絵に描いたように華やかなサークルに入ることに。さてさて。やはり自分がバンカラ系だと疑ってなかった私は、焼肉屋でバイトを始めた。「っらっしゃいませーーぇ!」と大声で叫ぶ日々はそう長く続かず、当時懇意にしていた人のリクエストで某オシャレカフェに履歴書を送ることに。さてさてさて。就職活動の時期になり、私はある業界(あそこがバンカラかどうかは知らんが)を目指して奮闘したが、やはり、決まったのはなんだかオシャレっぽい会社。このへんでようやく気付き始めた。さてさてさてさて。バイトで小金を貯めた私は卒業旅行に行くことになり、インドかモンゴルかウズベキスタンに行きたいなあ、とぼんやり思っていたのに、なぜかイタリア・フランスという「あら素敵」系の国に旅立ってしまったとさ。

「結局そういうのが好きってことよ、ほんとはさ。」とNちゃん。そうかもしれない。

「意図してなかった。」と、ときに人は言う。意図してなかった人生とは、自分でない誰かが動かしたものだろうか。「あの時、歴史が動いた」というほどの決定的瞬間なんて、たぶん、そこまで無い。「今、人生を選択してる。」とわかる瞬間も滅多に無い。あったとしても気づかない。私たちの前には大量の選択肢が地雷のように散りばめられていて、「なんとなく」ひとつを選んで生きてしまう。そして、一見頼りなく思える「なんとなく」こそを唯一確かな羅針盤にして、私は生きてきたのだろう。

何が言いたいのかというと。

たとえ私の人生がすべて意図していたわけではないにしろ、「いつの間にか」という言葉をそう簡単に使ってはいけないはず。すべて、自分で選んだこと。完全な自己責任。そして私の人生を肯定してくれる第三者が仮にいたとしても、すべてを動かしてきた自分がまず肯定してあげないと、たぶん、浮かばれない。

その後。

歯のホワイトニングが上下で10万位かかるという衝撃的な話や、歯の治療にはお金も手間もかかるからぜひ大切にした方がいい、という有難いお話を聞きながら、素敵な木曜の夜は更けゆく。





(これは本当に余談だが、意図しなかった私の人生も、ある大事な部分だけは上記とは逆の道を辿っており、その点に関してだけは神に感謝したい。)

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備忘と雑感。

●お赤飯を炊こう!
料理教室にて、赤飯の炊き方を学ぶ。もち米だけだとお腹にもたれたりもするそうなので、うるち米も若干混ぜつつ。短時間で簡単にできることが判明。「出産祝いに包んでいくと、結構喜ばれますよ。」と先生。

友人たちよ。いつでも子を産むが良い。

●小物と年齢。
祖母のバッグを拝借。たしかに上質だが、流行の形じゃないのが嫌だった。たしかに当時(高校〜大学前半)はバッグだけ浮いたものだが、最近、不思議と馴染む。母の金の指輪も拝借。これも馴染む。そういう歳ってこと!?

●鍵の隠し場所まで確認したのに、家の鍵をかけ忘れた。母、激怒。

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