不夜城で乾杯を
2006年4月28日
研修最終日。
緊張の最中、ついに辞令が。予想だにしてなかった配属に衝撃を受ける私と、「りんはそうなりそうな気がしてたよ。」と語る同期一同。大口を叩きまくった人事面談を後悔したり、心の奥底ではこういう展開を期待してたのでは、と気付いたり。
末端の業務を知らずして我が社に入ってくれるなとばかりに知識を詰め込まれた研修期間、自分はこの仕事(末端業務)を極めていくのだろう、と信じて疑わず、就活当初のピュアな気持ちを忘れていた。末端業務を馬鹿にしているのでは決してなく、むしろ自分にできるかどうかだけが不安だった。エレガントな身のこなし、顧客の気持ちを慮る力、いつでも自分を綺麗に保つ努力、等々、できないと決めつけていたわけじゃない。営業・企画系の業種を目指していた就職活動初期、それら企業に軒並み×を出され、追いつめられた私は天啓の如く閃いた新しい思いつき(「私は接客に向いているはず!」)にすがりついた。そして、その方向で就活は成功(?)し、優雅な残りの学生時代を過ごし、奇妙な星の巡り合わせで、私は今回の辞令を受ける。
なぜか男性の仕事だと思いこんでいた「ハード」を扱う仕事。
自分が女だという事実を気に入りたいがために、「ソフト」ばかりに注目しようとしていた。「女だから女にできる何かを」と思っていた私は、性に対してフリーだったとは決して言えない。むしろ、誰よりも性に囚われていたような。性に対して本当にフリーになるということは、扱うものが「ハード」か「ソフト」かどうかということをあまり考えず、ただ自分の目の前にある仕事を着実にこなそうとする状態かもしれない。ソフトを欠いたハードはただの箱だし、ソフトはハードが無ければ役にも立たない。要は、自分が会社という大きな枠組みの中で、どちらから物事を切り取るか。
何にせよ、私が男性の仕事だと勝手に思いこんでいたように、これから私が飛び込む世界には同じように考える人々の割合が少なくない(たぶん)。そんな中、自分の不甲斐なさを何かのせい(たとえば、「女性だから」という事実)にするのではなく、「社会人」としての穴を埋めていく作業に目を向けよう。そして、闘う!
(酒が飲めない率が高い我が社で、珍しく私が酒飲みだと上司らが知ることとなった、という事実が今回の辞令とまったく無関係だとは言い切れないが。)
それはそれとして、研修最終日、金曜、新宿、という三つの条件を満たした新卒一同は、初の「同期飲み」開催。
こんな楽しい飲み会は久々だ。一ヶ月間、まったく同じ壁にぶつかり、同じ悩みを抱え、同じ時間を過ごした私たちは来月一日からバラバラになる。寂しいような、心強いような。なぜ心強いかと言えば、こうして一度育まれた絆がちょっとやそっとじゃ壊れない自信が、私たちの誰にもあるから。ビール×3、カルーアミルク×1。
素面で帰宅後、何を思い立ったか長渕剛など聴く。そして、私の配属を聞いた元営業職の先輩から久々のTel。「偉そうに語ってゴメン。」と語る決して偉そうに響かない声が、私の五臓六腑にビールよりも染み渡る。
かたい絆に 想いをよせて
語り尽くせぬ 青春の日々
時には傷つき 時には喜び
肩をたたきあった あの日
乾杯! 今君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遙か長い道のりを 歩き始めた
君に幸せあれ!
(長渕剛・「乾杯」より)
緊張の最中、ついに辞令が。予想だにしてなかった配属に衝撃を受ける私と、「りんはそうなりそうな気がしてたよ。」と語る同期一同。大口を叩きまくった人事面談を後悔したり、心の奥底ではこういう展開を期待してたのでは、と気付いたり。
末端の業務を知らずして我が社に入ってくれるなとばかりに知識を詰め込まれた研修期間、自分はこの仕事(末端業務)を極めていくのだろう、と信じて疑わず、就活当初のピュアな気持ちを忘れていた。末端業務を馬鹿にしているのでは決してなく、むしろ自分にできるかどうかだけが不安だった。エレガントな身のこなし、顧客の気持ちを慮る力、いつでも自分を綺麗に保つ努力、等々、できないと決めつけていたわけじゃない。営業・企画系の業種を目指していた就職活動初期、それら企業に軒並み×を出され、追いつめられた私は天啓の如く閃いた新しい思いつき(「私は接客に向いているはず!」)にすがりついた。そして、その方向で就活は成功(?)し、優雅な残りの学生時代を過ごし、奇妙な星の巡り合わせで、私は今回の辞令を受ける。
なぜか男性の仕事だと思いこんでいた「ハード」を扱う仕事。
自分が女だという事実を気に入りたいがために、「ソフト」ばかりに注目しようとしていた。「女だから女にできる何かを」と思っていた私は、性に対してフリーだったとは決して言えない。むしろ、誰よりも性に囚われていたような。性に対して本当にフリーになるということは、扱うものが「ハード」か「ソフト」かどうかということをあまり考えず、ただ自分の目の前にある仕事を着実にこなそうとする状態かもしれない。ソフトを欠いたハードはただの箱だし、ソフトはハードが無ければ役にも立たない。要は、自分が会社という大きな枠組みの中で、どちらから物事を切り取るか。
何にせよ、私が男性の仕事だと勝手に思いこんでいたように、これから私が飛び込む世界には同じように考える人々の割合が少なくない(たぶん)。そんな中、自分の不甲斐なさを何かのせい(たとえば、「女性だから」という事実)にするのではなく、「社会人」としての穴を埋めていく作業に目を向けよう。そして、闘う!
(酒が飲めない率が高い我が社で、珍しく私が酒飲みだと上司らが知ることとなった、という事実が今回の辞令とまったく無関係だとは言い切れないが。)
それはそれとして、研修最終日、金曜、新宿、という三つの条件を満たした新卒一同は、初の「同期飲み」開催。
こんな楽しい飲み会は久々だ。一ヶ月間、まったく同じ壁にぶつかり、同じ悩みを抱え、同じ時間を過ごした私たちは来月一日からバラバラになる。寂しいような、心強いような。なぜ心強いかと言えば、こうして一度育まれた絆がちょっとやそっとじゃ壊れない自信が、私たちの誰にもあるから。ビール×3、カルーアミルク×1。
素面で帰宅後、何を思い立ったか長渕剛など聴く。そして、私の配属を聞いた元営業職の先輩から久々のTel。「偉そうに語ってゴメン。」と語る決して偉そうに響かない声が、私の五臓六腑にビールよりも染み渡る。
かたい絆に 想いをよせて
語り尽くせぬ 青春の日々
時には傷つき 時には喜び
肩をたたきあった あの日
乾杯! 今君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遙か長い道のりを 歩き始めた
君に幸せあれ!
(長渕剛・「乾杯」より)
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