外苑前の交差点で「わああああああ!!!」と叫びたくなった土曜日。

毎週末は緊急事態の日。運転免許を持たないオナゴらがひしめく我が社では、私が(ほぼ)唯一の足なので、今日も朝から西へ東へ。意地悪なタクシーの前後にオラオラと横入りしたり、信号の30メートル手前でニ車線越えしたり、目的地を通り過ぎそうになってキキーッと幅寄せしたり。狭すぎる駐車場にピタッと車を収めた私は、「りんさん、男前!」「キャー!」「惚れちゃいそう!」という同期ちゃん×3の喝采を浴びる。どうだ俺の嫁にならないか。

そうはいってもなかなかうまくいかない。

トイレに籠もって鼻をかむ。大股開きで深呼吸。こういうときはどうしよう。下着とパンストを下ろしたまま、ふうむ、と考えてみるが、考えれば考えるほど落ちるばかり。「なにはなくともパンツを穿くのが先決だ。」という結論を出し、トイレ入室以前とまったく変わっていない状況に天を仰ぐ。ああ一生トイレにいたい。

「これで完璧、という考え方は捨てなさい!」

そう叫んだのはフロアで一番偉い人。

社会人経験の浅い私が「これで完璧!」と思い込むのはおこがましい、と。完璧だと思っていた事態にはまったく予想してない漏れがあるもので、完璧と思い込むゆえに私はいつもショックを受ける。漏れが無いように調べるべきことをすべて調べても、それで完璧になるわけじゃない。それらは単なる「確認済み」の事項。この小さい頭で確認できることのみを確認し、「これで完璧!」と信じ込む。私は完璧主義者らしい。

小さいミスすら許せずにリセットしてやり直していたゲームっ子の当時を思う。ゲームよりスケールが大きくなったからこそ発生する負荷は双肩にのしかかり、それでも私は努力をやめられない。こんな私が気合いを入れないはずがないだろう未来の様々なことを想像すると、私は今からぐったりだ。大切なことだからこそ肩の力を抜いて、不測の事態が起こっても、あくまで水のごとく清らかにしなやかに。「完璧」から引き算をするのではなく、「確認済み」を足すがごとく。小さい頭で確認できることが今よりもっと増える日を夢見て、それまでは焦らず騒がず一歩一歩。

もう一度トイレに行く(トイレばっか)。

「せめて写メールをください。」とお願いして送ってもらった最新写真を眺めて元気を出そう、と思ったものの、以前より落ちくぼんだ眼孔と、無精ひげと、寝ぼけ眼の某氏の画像。ダイジョウブデスカ、と声をかけたくなる画像。今の私を写真に収めたらどんな画像になるのかな、と。約二ヶ月振りに会うかもしれない日のために、社会人らしくなったね、と言われるような顔になるように、汗を拭いて、眉毛を描いて、口角を上げて。こうしてゆっくり降り積もる一日一日が、少しずつ私を変え、ベクトルが「イイ女」に向かうように、と願う。願ってもう一度作り笑い。

いけいけ、ゴーゴージャーーーンプ!!(←気合い。)

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