冷やし中華と君に宣誓
2006年7月21日入社以来もっとも消耗した金曜日。
月末の金曜。都内には車が溢れ、移動中を狙って雨が降る。本日休みのN氏に事前確認すべきだった事項のために、世田谷と港区を何度も行き来。3月に買った靴はすっかり減って見るも無惨だ。ひとりだからゆるして、とタクシーの後部座席で横になる。車で横になるのはいつぶりだろう。いつもは垂直に降る雨粒が水平に流れるのを眺めながら、ウィンドウに幻を浮かべてうつらうつら…するのもままならず、帰社したらアレをしてコレをして、えーとなにか忘れてるな、あっそうだ夕方までにアレをしなくちゃと、ちっともくつろげない。
事前に根回しするのに、ピンポイントで不測の事態。いつだってそう。タクシー内で練った作戦はそのまま遂行されることはなく、帰社した途端に余儀なく変更。たとえていうなら、私は妹。姉から「母がカレーを作るらしい。」と聞かされ、それならば野菜と肉とルーを買って…忘れてると困るからスプーンも買っちゃおうか、と準備万端だったはずなのに、いざ母に会ってみたら「カレーはカレーでもカレーうどんなのよ。」というわけで、スプーンはまったく役に立たず、肝心の麺がないし、箸もない。そんな感じ。
残業後(←麺と箸を買ってたらしい)。
昼ゴハンを抜くとおなかが減るどころか、むしろ夜には何も食べたくない。こういうときは喉ごしのよいものを。そうだ、冷やし中華食べよう!冷やし中華食べて元気出そう! というわけで会社近くの中華料理屋へ飛んだものの、なんと、「閉店しました。」の看板。そういえば「深夜に冷やし中華」という図はあまり見ない。いやだ絶対食べてやる、と意気込んで都内をさまよう。ああ私は何やってんだ。諦めてくぐった暖簾の先でひとりつけ麺をすする。と、目に飛び込んだのは、「冷やし中華始めました。」の文字。ああっ!あああっ!!食べる前に気づけよ自分!!(←ここでも不測の事態。)頭にきたのでビール追加。
珍しく自分から「迎えに来て。」と頼んだのに、駅に着いたら父がいない。メールが届いてなかったらしい(←また不測の事態)。事前連絡が意味を為さない本日、「手帳が欲しいなあ。」と密かに思っていた私に父からシステム手帳のプレゼント。リングがあると書き辛いし嵩張ると持ち歩かないので、私はシステム手帳が嫌だった。なのに、どうして、よりによって?
落ち着いて考えればわかるのに。いくらでも言いようがあったのに。私は(たぶん)父を傷つけた。言った言葉は取り消せない。あとでいくらフォローをしても。ごめん、ごめん、おとうさんごめん、と泣きながら包みを開けた。有名なフランクリンのものだった。高かっただろうに。仕事がうまくいかないと悩む私のために、父なりに考えた贈り物だっただろうに。
システム手帳の何がそんなに嫌だったのか。説明書を見るととても使い勝手が良さそうだ。買い変えるのは中身だけでいいし、カバー部分に物がいっぱい入れられる。計画してたことが崩れたからといってその度に心の中で癇癪を起こす私は、たとえ父以外の人を傷つけてないとしても、自分をどんどんすり減らし、広がる心の隙間を不健康な方法で埋めている(と思う)。冷やし中華じゃなくたっていいじゃない、と。だって、よく考えたら、つけ麺だっておいしい。
何かにつけ敏感だ。些細な刺激に過敏に反応しすぎて、体内の水分が足りない。「君の将来が楽しみなんだ。」という言葉を思い出しながら、今が試練のときだ、と自分に言い聞かす。いつか、イイ女になってみせます。
月末の金曜。都内には車が溢れ、移動中を狙って雨が降る。本日休みのN氏に事前確認すべきだった事項のために、世田谷と港区を何度も行き来。3月に買った靴はすっかり減って見るも無惨だ。ひとりだからゆるして、とタクシーの後部座席で横になる。車で横になるのはいつぶりだろう。いつもは垂直に降る雨粒が水平に流れるのを眺めながら、ウィンドウに幻を浮かべてうつらうつら…するのもままならず、帰社したらアレをしてコレをして、えーとなにか忘れてるな、あっそうだ夕方までにアレをしなくちゃと、ちっともくつろげない。
事前に根回しするのに、ピンポイントで不測の事態。いつだってそう。タクシー内で練った作戦はそのまま遂行されることはなく、帰社した途端に余儀なく変更。たとえていうなら、私は妹。姉から「母がカレーを作るらしい。」と聞かされ、それならば野菜と肉とルーを買って…忘れてると困るからスプーンも買っちゃおうか、と準備万端だったはずなのに、いざ母に会ってみたら「カレーはカレーでもカレーうどんなのよ。」というわけで、スプーンはまったく役に立たず、肝心の麺がないし、箸もない。そんな感じ。
残業後(←麺と箸を買ってたらしい)。
昼ゴハンを抜くとおなかが減るどころか、むしろ夜には何も食べたくない。こういうときは喉ごしのよいものを。そうだ、冷やし中華食べよう!冷やし中華食べて元気出そう! というわけで会社近くの中華料理屋へ飛んだものの、なんと、「閉店しました。」の看板。そういえば「深夜に冷やし中華」という図はあまり見ない。いやだ絶対食べてやる、と意気込んで都内をさまよう。ああ私は何やってんだ。諦めてくぐった暖簾の先でひとりつけ麺をすする。と、目に飛び込んだのは、「冷やし中華始めました。」の文字。ああっ!あああっ!!食べる前に気づけよ自分!!(←ここでも不測の事態。)頭にきたのでビール追加。
珍しく自分から「迎えに来て。」と頼んだのに、駅に着いたら父がいない。メールが届いてなかったらしい(←また不測の事態)。事前連絡が意味を為さない本日、「手帳が欲しいなあ。」と密かに思っていた私に父からシステム手帳のプレゼント。リングがあると書き辛いし嵩張ると持ち歩かないので、私はシステム手帳が嫌だった。なのに、どうして、よりによって?
落ち着いて考えればわかるのに。いくらでも言いようがあったのに。私は(たぶん)父を傷つけた。言った言葉は取り消せない。あとでいくらフォローをしても。ごめん、ごめん、おとうさんごめん、と泣きながら包みを開けた。有名なフランクリンのものだった。高かっただろうに。仕事がうまくいかないと悩む私のために、父なりに考えた贈り物だっただろうに。
システム手帳の何がそんなに嫌だったのか。説明書を見るととても使い勝手が良さそうだ。買い変えるのは中身だけでいいし、カバー部分に物がいっぱい入れられる。計画してたことが崩れたからといってその度に心の中で癇癪を起こす私は、たとえ父以外の人を傷つけてないとしても、自分をどんどんすり減らし、広がる心の隙間を不健康な方法で埋めている(と思う)。冷やし中華じゃなくたっていいじゃない、と。だって、よく考えたら、つけ麺だっておいしい。
何かにつけ敏感だ。些細な刺激に過敏に反応しすぎて、体内の水分が足りない。「君の将来が楽しみなんだ。」という言葉を思い出しながら、今が試練のときだ、と自分に言い聞かす。いつか、イイ女になってみせます。
コメント